本好き地味令嬢は、自由を満喫していますので。~今さら助けてくれと言われても、二度と家には戻りません!~
「他にも目的はあるのかもしれませんが、まずはフィノラをそそのかし、魔術書を集めさせる。王族の方を襲撃させたあと、フィノラの仕業だと公にする」

 アザレウスとパパベルにあっさり口を割らされたけれど、普通だったら、フィノラももう少し頑張ったはずだ。

 宰相が、絶対に助けてやるとかなんとか事前に約束していれば一日二日ぐらいは何も言わずに耐えたかもしれない。

「オセルティス伯爵家も当然、処罰の対象となりますよね。そして、私も、王族の方々と気楽にお話をできる立場は失われたと思うんです」

 王宮を追われ、僻地で古文書の解読だけさせられるか、王宮の牢に閉じ込められて解読だけ行わされるか。その時にはきっと、パパベルとの契約も破棄させられるだろう。

「私以外の殿下に近づく女性は権力で排除できるでしょうし……」

 と、言ってみると国王は渋い顔になり、アザレウスは怒りの表情を浮かべていた。

「俺は、君を諦めたりしない!」

「……陛下の前です!」

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