本好き地味令嬢は、自由を満喫していますので。~今さら助けてくれと言われても、二度と家には戻りません!~
「図書室の本で」
『曽祖母の秘密』とは付け加えなかった。
父には存在すら探知できないだろうし、うかつにそんな場所があると教えてあの図書室を荒らされたくはない。実際、図書室には古代魔術の入門書も置いてある。
「実は先日、領地に向かう途中のリティス嬢と話をする機会があったんだ。その時、リティス嬢の見識の深さに驚かされた」
見識が深いというか、魔術を使っただけだ。珍しい魔術だから、魔術師としての興味を惹かれたのかもしれない。
「王宮図書館でも、古代魔術についての文書を読める者は少ない。それで、リティス嬢に手伝いをしてもらえたらと思ったんだが――」
リティスは、その提案に黙り込んでしまった。平常心を保とうとしているつもりだったけれど、靴の中で足をそわそわとさせてしまう。
(どうしよう、わくわくする……!)
古代魔術についての本。曽祖母の隠し部屋にあった書物も、大半は目を通してしまった。
王宮の図書館には、今まで読んだことのない本がたくさんある。職員になれば、それらの本も読めるだろうけれど。
「で、ですが。王宮図書館の職員なんて、この娘に務まるとは思えませんが」
『曽祖母の秘密』とは付け加えなかった。
父には存在すら探知できないだろうし、うかつにそんな場所があると教えてあの図書室を荒らされたくはない。実際、図書室には古代魔術の入門書も置いてある。
「実は先日、領地に向かう途中のリティス嬢と話をする機会があったんだ。その時、リティス嬢の見識の深さに驚かされた」
見識が深いというか、魔術を使っただけだ。珍しい魔術だから、魔術師としての興味を惹かれたのかもしれない。
「王宮図書館でも、古代魔術についての文書を読める者は少ない。それで、リティス嬢に手伝いをしてもらえたらと思ったんだが――」
リティスは、その提案に黙り込んでしまった。平常心を保とうとしているつもりだったけれど、靴の中で足をそわそわとさせてしまう。
(どうしよう、わくわくする……!)
古代魔術についての本。曽祖母の隠し部屋にあった書物も、大半は目を通してしまった。
王宮の図書館には、今まで読んだことのない本がたくさんある。職員になれば、それらの本も読めるだろうけれど。
「で、ですが。王宮図書館の職員なんて、この娘に務まるとは思えませんが」