本好き地味令嬢は、自由を満喫していますので。~今さら助けてくれと言われても、二度と家には戻りません!~
「ええ、無駄遣いが多いのです。商人や職人に、いいようにあしらわれ、しなくていい出費をしていることもありました。あとは、着服も。最近、着服の金額が大きくなっています」

 リティスの報告に、父は眉間に皺を寄せた。

「……信頼していたのだがな」

 それには答えることなく、リティスは、対策案をまとめたものをデスクに置く。どれを採用するかは、父次第だ。

「お役に立てるかはわかりませんが、執事と対策を考えました。こちらは、新しい代官の候補者です。執事が選出し、私もこっそり彼らを調べました。誰を選んでも問題はないでしょう」

 代官を首にし、新たに任命するならば一度領地に行かねばならない。それを思ったのか、父はしかめっ面になった。

(私の案を採用する必要はないと言えばないのよね――あとは、この人がどう判断するか、だけ)

 執事からも父に報告は行くはずだ。これ以上は、リティスが口を挟むべきではない。

「明日、王宮に向かいます。もうこちらには戻りません」

「何!」

 父が、がたりと立ち上がる。リティスは、首を傾げた。

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