本好き地味令嬢は、自由を満喫していますので。~今さら助けてくれと言われても、二度と家には戻りません!~
 もちろん、リティスはアザレウスの期待に応えられると自信を持って言える。だが、それを他の人達にもわかれというのは難しい話だ。

「では、彼女は古文書館に入るということですか?」

「そうだ。しばらくの間は俺が様子を見る。そこで問題が発生するようならば――」

 アザレウスは言葉を切ったけれど、皆、それで納得した様子だった。

 よろしくお願いします、ともう一度挨拶をしてからリティスの仕事部屋へと案内される。

「……わあ!」

 思わず大きな声を上げてしまった。

 そこは、図書室の最上階だった。大きな窓は、ところどころステンドグラスになっていて、色のついた光が室内を踊っている。

 本を日光に当てると傷んでしまうが、ここに置かれている本は状態を保つための魔術がかけられているので、どんな扱いをしても傷むことはないそうだ。

 だからなのだろう。

 壁は白く塗られていて、びっしりと並んでいる本は、どれも新品同様に見える。革の背表紙に、金文字や銀文字で描かれた題名。

 ちょっと見ただけでも好奇心がくすぐられ、手を伸ばしたくなる。

「その様子だと、題名が読めるのか?」

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