本好き地味令嬢は、自由を満喫していますので。~今さら助けてくれと言われても、二度と家には戻りません!~
 アザレウスの持っているバスケットがいつもより少々大きいように見えていたのは、子供達の分も持っていたからか。

「お誘いありがとうございます。私でよろしければ、ご相伴にあずからせていただきます」

 にっこりと笑ったリティスはスカートを持ち上げてお礼を言おうとし、自分がまとっているのがローブであることに気づく。

 代わりに、ローブを持ち上げて、頭を下げた。女性魔術師なら、きっとこうする。

「ふたりとも、上手に誘えたね」

 と、アザレウスはにこにことしている。彼のこういった顔を見るのは珍しい。リティスの視線に気づいたのか、アザレウスは照れくさそうに頭をかいた。

「子供は皆可愛いが、甥とか姪は、特別だな」

「きっと、そうですね」

 リティスも微笑み返した。

 さほど遠くない未来、フィノラとエデルの間にも子供が生まれることになるだろう。その時、リティスがふたりの子供を可愛いと思えるかどうかはまだわからない。

「よかった。いつもの場所って叔父様言ってたよね。早く行こう」

「とても素敵な場所なのですって? あたくちも、楽しみ!」

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