【マンガシナリオです】クールな彼の無自覚な求愛
恋愛初心者
次の日。
○紗矢の部屋、朝
目が覚めた紗矢が布団の中でスマホを見る。
紗矢(…特に連絡なし。まだ寝てるのかな)
昨夜の回想シーン
紗矢(私、神崎と付き合うことになったんだよね…)
ピコン、スマホに渉から通知。
スマホ画面
渉『おはよう』
紗矢(うわー、神崎からおはようの連絡が来るなんて…!!)
渉『今日忙しい?』
紗矢(ん?もしかしてさっそくデートのお誘い?)
『夕方から店の手伝いだから
それまでなら空いてるよ』
渉『家、行ってもいい?』
紗矢(んんんん!?え、いきなり家!?)
昼過ぎ。家のチャイムが鳴る。
渉「お邪魔します。これよかったら」
手土産渡す。
紗矢「気遣わないでいいよ。どうぞ、上がって」
紗矢の部屋、ラグに座る2人。
紗矢「神崎の部屋みたいにお洒落じゃなくてごめんねー」
渉「女子の部屋って感じ」
紗矢「そうかな。ところで、急に家に来たいって、なんかあった?」
渉「あぁ、直接聞きたいことがあって…」
紗矢「聞きたいこと?」
渉「俺、今まで誰とも付き合ったことなくて」
紗矢(それってつまり私が初彼女!?)
渉「だからよく分かんなくて。例えば連絡の頻度とか何が正しいんだろうって。どれくらいで会うとか」
紗矢「…。」ポカンとする。
(それを確認するためにわざわざ寒い中会いに来てくれたんだ。…やばい、なんか愛おしい)
「うーん、連絡の頻度はカップルによると思う。毎日取りたい人もいれば、数日おきでいい人もいるし」
渉「一ノ瀬は?」
紗矢「私は…可能なら毎日取りたいけど、それが義務になったり負担になったりするのは嫌かな。返せる時に返す感じがお互い楽かなって。あ、でも神崎がたまにの方がいいならそれでいいよ!1週間以上返信ない人とかいたし…あっ」
(何元カレの話してんの私!最悪だ…)
渉「分かった。返せる時に返すようにする。普通はどんくらいの間隔で会うもの?」
紗矢「どのくらい…」
渉「毎日会いたい?」
紗矢「えっ…毎日会うのは一緒に通学したり、お昼合わせたり…一緒に暮らすとかじゃないと難しい気が…」
渉「一緒に暮らす…同棲ってことか」淡々としてる。
紗矢(ちょっ、なんか話が変な方向に)焦る。
「あの、これは例えの話だから!私の意見もだけど、神崎の意見も大事だからどうしたいか遠慮なく教えて」
渉「…会いたい」
紗矢(!?)
渉「会える時は会いたい」
紗矢(待って待って。いつもあんなにクールな神崎が積極的なんだけど!!)
紗矢「そっか、うん。じゃあ、バイトや友達との予定がない時は会おうよ。朝や帰り、電車の時間合う日は一緒に行けばいいと思うし。それに週末婚ならぬ週末同棲もありだよね!なんちゃって」
渉「週末同棲…」
紗矢「え、冗談だよ!?」
渉「別にいいけど」
紗矢(!?!?)
「ねぇ、神崎!まだその、付き合ったばっかだし…少しずつ決めていけばいいと思う。だから、はじめからそんな無理しないで」
渉「…無理してるつもりなかった。俺はただ、一ノ瀬が嫌な思いとか寂しい思いするの嫌で。言ったでしょ、傷つけないって」
紗矢(あ、そういうことか。全部私のために…。そんな風に考えてくれる人が私を傷つけるわけないのに)
「…その気持ちだけで十分嬉しいし、幸せだよ。お互いの嬉しいこと、してほしくないこと、色んなことをゆっくり知っていって、2人にとっての幸せを作っていこう?」微笑む
ぎゅ、紗矢を抱きしめる。
渉「うん、ありがとう」
クリスマス
○クリスマスマーケット、夕方
紗矢「わぁー!お店いっぱい!雰囲気も最高だね!」
渉「ひと通り見てみようか」
手を繋ぎ、進み出す。
紗矢(これまでクリスマスデートには良い思い出がない…)
ドタキャンされる、2人きりと思ったら彼の友達いっぱい、浮気発覚など。
渉「ここ美味しそう」
紗矢「ほんとだ!」
(そんな過去を忘れるほど、神崎と過ごす時間は穏やかで幸せ…)
席に座り、飲み食べする2人。パイシチューやチキンなど。
紗矢「んー美味しい!」
渉「寒い中食べるのも案外楽しいね」
紗矢「寒いの苦手だと、外で食べようと思わないよね。来てくれてありがとね」
渉「ううん。来れてよかった」
紗矢「ふふ。…この後どーする?」
渉「夜は冷えるからあったかいとこがいい」
紗矢「どっかカフェでも行く?スイーツ食べられるし」
渉「クリスマスケーキ食べたいな」
紗矢「じゃあ、クリスマスケーキのあるカフェ探そうか」
渉「ケーキ買って、ウチでゆっくりする?」
紗矢「え、お邪魔して大丈夫なの?」
渉「うん」
○渉のアパート、夜
テーブルの上にクリスマス仕様のケーキと飲み物。
紗矢「じゃあ改めて…メリークリスマス!」
渉「メリークリスマス」
乾杯する。
ぱくっ
紗矢「美味しい!」
渉「こっちもうまい。はい」
フォークに乗せたケーキを紗矢の口に。
紗矢(うそ、あーん!?)
照れながら口を開け食べる。口に含んだまま美味しいと頷く。
渉「俺もそっち食べていい?」
紗矢「もちろん」
お皿を差し出す。
渉「食べさせてくれないの?」
紗矢「え!?」
口を開け待つ渉。
紗矢(うー、なにこの甘えモード!)
食べさせる。
渉「ん、うまい」満足げな顔。
食べ終わり、時計を見る紗矢。
紗矢(21時か、何時までいていいんだろ)
渉「今日って何時まで大丈夫?」
紗矢「特に…決めてないけど」
渉「ちゃんと家に送り届けるから、まだ一緒にいよ」
そっと手を握る。
紗矢「あ、うん…」頬赤く。
(なになになに!!甘い、甘すぎる!!)
まったりする2人。
紗矢「まさかクリスマスを神崎と過ごしてるなんて…1週間前まで予想もしてなかったなぁ」
渉「俺もだよ」
紗矢「今でも夢じゃないかって思ってるもん」
渉「なにが?」
紗矢「神崎と付き合えたことも、私のことを好きになってくれたことも」
渉「全部現実…」
紗矢(え…)
顔が近づく。ちゅ、キスをする。
渉「…夢みたいな現実ばっかにしよ」見つめながら。
(どうやら私の彼は、恋愛初心者とは思えぬ強者のようだ…)
12月30日
○ショッピングモール、昼
玲香「今年が終わるー」
夢「初めてのことが多かったから、余計あっという間だったね」
玲香「まさか年内に付き合い始めるとは思わなかったけどね」
紗矢を見る玲香と夢。
紗矢「…っ、私が1番びっくりしてるから!」
玲香「まぁ、今まで恋愛してない男だから色々スローペースかもな」
夢「ゆっくり2人のペースでいいじゃん。紗矢ちゃんがリードするのも新鮮でしょ」
紗矢(私もそう思っていたのに…)
クリスマスの甘い神崎を思い出す。
成田「あれー!」
成田が友達2人といる。
玲香「偶然じゃん、何してんの?」
成田「さっきまで映画観ててさ、この後どうしようって話してたとこ」
玲香「そうなんだ」
成田「こいつら高校の同級生なんだけど、もし予定ないなら一緒にご飯行かない?」
紗矢(高校ってことは神崎も知ってる人なのかな)
モール内の飲食エリアに移動中。
ヒソヒソ話。
玲香「ねぇ、成田って付き合ってること知ってるの?」
紗矢「分かんない…」
夢「でも、さっき何も言ってこなかったし、知らない可能性あり」
紗矢「勝手に言っていいのかな?」
玲香「あぁ、隠したいタイプだったり?」
夢「とりあえず伝えたか聞いてみたら?」
紗矢「うん、連絡してみる」
○渉のアパート
スマホ画面。
紗矢『成田に付き合ってること伝えてる?』
2分差で
成田『たまたま一ノ瀬ちゃんたちと会った』
成田の撮った5人の歩く後ろ姿の写真とともに。
渉(これって、二宮たちだよな…)
○再びモール内
食べ終え飲食店を出た5人。
紗矢(神崎、既読ついたまま返信ないけど…)
二宮「一ノ瀬さん」
紗矢「ん、なに?」
二宮「よかったら連絡先教えてもらっ…」
渉「一ノ瀬っ!!」
渉の姿、全身。走ってきた感。
紗矢(神崎!?)
成田「渉!?なんでいるんだよ!さっき連絡したっ…」
紗矢の隣に立つ。横にいた二宮に向かい言う。
渉「俺の彼女に手出そうとしないで」
驚く玲香や成田。
渉「木村、ちょっとだけ一ノ瀬借りる」
紗矢の手を引きその場から離れる。
紗矢(ええええええ!!!)
○紗矢の部屋、朝
目が覚めた紗矢が布団の中でスマホを見る。
紗矢(…特に連絡なし。まだ寝てるのかな)
昨夜の回想シーン
紗矢(私、神崎と付き合うことになったんだよね…)
ピコン、スマホに渉から通知。
スマホ画面
渉『おはよう』
紗矢(うわー、神崎からおはようの連絡が来るなんて…!!)
渉『今日忙しい?』
紗矢(ん?もしかしてさっそくデートのお誘い?)
『夕方から店の手伝いだから
それまでなら空いてるよ』
渉『家、行ってもいい?』
紗矢(んんんん!?え、いきなり家!?)
昼過ぎ。家のチャイムが鳴る。
渉「お邪魔します。これよかったら」
手土産渡す。
紗矢「気遣わないでいいよ。どうぞ、上がって」
紗矢の部屋、ラグに座る2人。
紗矢「神崎の部屋みたいにお洒落じゃなくてごめんねー」
渉「女子の部屋って感じ」
紗矢「そうかな。ところで、急に家に来たいって、なんかあった?」
渉「あぁ、直接聞きたいことがあって…」
紗矢「聞きたいこと?」
渉「俺、今まで誰とも付き合ったことなくて」
紗矢(それってつまり私が初彼女!?)
渉「だからよく分かんなくて。例えば連絡の頻度とか何が正しいんだろうって。どれくらいで会うとか」
紗矢「…。」ポカンとする。
(それを確認するためにわざわざ寒い中会いに来てくれたんだ。…やばい、なんか愛おしい)
「うーん、連絡の頻度はカップルによると思う。毎日取りたい人もいれば、数日おきでいい人もいるし」
渉「一ノ瀬は?」
紗矢「私は…可能なら毎日取りたいけど、それが義務になったり負担になったりするのは嫌かな。返せる時に返す感じがお互い楽かなって。あ、でも神崎がたまにの方がいいならそれでいいよ!1週間以上返信ない人とかいたし…あっ」
(何元カレの話してんの私!最悪だ…)
渉「分かった。返せる時に返すようにする。普通はどんくらいの間隔で会うもの?」
紗矢「どのくらい…」
渉「毎日会いたい?」
紗矢「えっ…毎日会うのは一緒に通学したり、お昼合わせたり…一緒に暮らすとかじゃないと難しい気が…」
渉「一緒に暮らす…同棲ってことか」淡々としてる。
紗矢(ちょっ、なんか話が変な方向に)焦る。
「あの、これは例えの話だから!私の意見もだけど、神崎の意見も大事だからどうしたいか遠慮なく教えて」
渉「…会いたい」
紗矢(!?)
渉「会える時は会いたい」
紗矢(待って待って。いつもあんなにクールな神崎が積極的なんだけど!!)
紗矢「そっか、うん。じゃあ、バイトや友達との予定がない時は会おうよ。朝や帰り、電車の時間合う日は一緒に行けばいいと思うし。それに週末婚ならぬ週末同棲もありだよね!なんちゃって」
渉「週末同棲…」
紗矢「え、冗談だよ!?」
渉「別にいいけど」
紗矢(!?!?)
「ねぇ、神崎!まだその、付き合ったばっかだし…少しずつ決めていけばいいと思う。だから、はじめからそんな無理しないで」
渉「…無理してるつもりなかった。俺はただ、一ノ瀬が嫌な思いとか寂しい思いするの嫌で。言ったでしょ、傷つけないって」
紗矢(あ、そういうことか。全部私のために…。そんな風に考えてくれる人が私を傷つけるわけないのに)
「…その気持ちだけで十分嬉しいし、幸せだよ。お互いの嬉しいこと、してほしくないこと、色んなことをゆっくり知っていって、2人にとっての幸せを作っていこう?」微笑む
ぎゅ、紗矢を抱きしめる。
渉「うん、ありがとう」
クリスマス
○クリスマスマーケット、夕方
紗矢「わぁー!お店いっぱい!雰囲気も最高だね!」
渉「ひと通り見てみようか」
手を繋ぎ、進み出す。
紗矢(これまでクリスマスデートには良い思い出がない…)
ドタキャンされる、2人きりと思ったら彼の友達いっぱい、浮気発覚など。
渉「ここ美味しそう」
紗矢「ほんとだ!」
(そんな過去を忘れるほど、神崎と過ごす時間は穏やかで幸せ…)
席に座り、飲み食べする2人。パイシチューやチキンなど。
紗矢「んー美味しい!」
渉「寒い中食べるのも案外楽しいね」
紗矢「寒いの苦手だと、外で食べようと思わないよね。来てくれてありがとね」
渉「ううん。来れてよかった」
紗矢「ふふ。…この後どーする?」
渉「夜は冷えるからあったかいとこがいい」
紗矢「どっかカフェでも行く?スイーツ食べられるし」
渉「クリスマスケーキ食べたいな」
紗矢「じゃあ、クリスマスケーキのあるカフェ探そうか」
渉「ケーキ買って、ウチでゆっくりする?」
紗矢「え、お邪魔して大丈夫なの?」
渉「うん」
○渉のアパート、夜
テーブルの上にクリスマス仕様のケーキと飲み物。
紗矢「じゃあ改めて…メリークリスマス!」
渉「メリークリスマス」
乾杯する。
ぱくっ
紗矢「美味しい!」
渉「こっちもうまい。はい」
フォークに乗せたケーキを紗矢の口に。
紗矢(うそ、あーん!?)
照れながら口を開け食べる。口に含んだまま美味しいと頷く。
渉「俺もそっち食べていい?」
紗矢「もちろん」
お皿を差し出す。
渉「食べさせてくれないの?」
紗矢「え!?」
口を開け待つ渉。
紗矢(うー、なにこの甘えモード!)
食べさせる。
渉「ん、うまい」満足げな顔。
食べ終わり、時計を見る紗矢。
紗矢(21時か、何時までいていいんだろ)
渉「今日って何時まで大丈夫?」
紗矢「特に…決めてないけど」
渉「ちゃんと家に送り届けるから、まだ一緒にいよ」
そっと手を握る。
紗矢「あ、うん…」頬赤く。
(なになになに!!甘い、甘すぎる!!)
まったりする2人。
紗矢「まさかクリスマスを神崎と過ごしてるなんて…1週間前まで予想もしてなかったなぁ」
渉「俺もだよ」
紗矢「今でも夢じゃないかって思ってるもん」
渉「なにが?」
紗矢「神崎と付き合えたことも、私のことを好きになってくれたことも」
渉「全部現実…」
紗矢(え…)
顔が近づく。ちゅ、キスをする。
渉「…夢みたいな現実ばっかにしよ」見つめながら。
(どうやら私の彼は、恋愛初心者とは思えぬ強者のようだ…)
12月30日
○ショッピングモール、昼
玲香「今年が終わるー」
夢「初めてのことが多かったから、余計あっという間だったね」
玲香「まさか年内に付き合い始めるとは思わなかったけどね」
紗矢を見る玲香と夢。
紗矢「…っ、私が1番びっくりしてるから!」
玲香「まぁ、今まで恋愛してない男だから色々スローペースかもな」
夢「ゆっくり2人のペースでいいじゃん。紗矢ちゃんがリードするのも新鮮でしょ」
紗矢(私もそう思っていたのに…)
クリスマスの甘い神崎を思い出す。
成田「あれー!」
成田が友達2人といる。
玲香「偶然じゃん、何してんの?」
成田「さっきまで映画観ててさ、この後どうしようって話してたとこ」
玲香「そうなんだ」
成田「こいつら高校の同級生なんだけど、もし予定ないなら一緒にご飯行かない?」
紗矢(高校ってことは神崎も知ってる人なのかな)
モール内の飲食エリアに移動中。
ヒソヒソ話。
玲香「ねぇ、成田って付き合ってること知ってるの?」
紗矢「分かんない…」
夢「でも、さっき何も言ってこなかったし、知らない可能性あり」
紗矢「勝手に言っていいのかな?」
玲香「あぁ、隠したいタイプだったり?」
夢「とりあえず伝えたか聞いてみたら?」
紗矢「うん、連絡してみる」
○渉のアパート
スマホ画面。
紗矢『成田に付き合ってること伝えてる?』
2分差で
成田『たまたま一ノ瀬ちゃんたちと会った』
成田の撮った5人の歩く後ろ姿の写真とともに。
渉(これって、二宮たちだよな…)
○再びモール内
食べ終え飲食店を出た5人。
紗矢(神崎、既読ついたまま返信ないけど…)
二宮「一ノ瀬さん」
紗矢「ん、なに?」
二宮「よかったら連絡先教えてもらっ…」
渉「一ノ瀬っ!!」
渉の姿、全身。走ってきた感。
紗矢(神崎!?)
成田「渉!?なんでいるんだよ!さっき連絡したっ…」
紗矢の隣に立つ。横にいた二宮に向かい言う。
渉「俺の彼女に手出そうとしないで」
驚く玲香や成田。
渉「木村、ちょっとだけ一ノ瀬借りる」
紗矢の手を引きその場から離れる。
紗矢(ええええええ!!!)