皇太子妃を公募で決めるなんて聞いてません~見返す為に応募したのに皇太子殿下に心奪われてしまいました~
その瞬間、アレシオ殿下の熱が私の奥深くへと流れ込んだ。

「ああ……溢れてくる……アレシオの愛が……」

何もかもが彼で満たされていく感覚に、涙が滲む。

この夜を越えたら、もう元には戻れない。令嬢としての道も、皇太子妃の座も、未来の保証も。けれど──それでもかまわない。

たとえ誰に反対されようと、私はこの人の側にいたい。名ではなく、立場でもなく、一人の女として、彼の隣に立っていたいのだ。

「アレシオ……私は、あなたのものです」

愛に包まれながら、私は静かにそう誓った。

夜が明けるまで、何度も目が覚めては、そのたびにアレシオに求められた。

愛を交わすたびに、彼の熱が私の中に注がれ、シーツは私たちの愛の証でしっとりと濡れていた。

まるで夢の中にいるような一夜だった。

そして気づけば、私はアレシオの腕の中で朝を迎えていた。

「おはよう、セラフィーヌ。」
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