皇太子妃を公募で決めるなんて聞いてません~見返す為に応募したのに皇太子殿下に心奪われてしまいました~
「愛を貫く覚悟があるならば、王家の名において、それを支えよう。」

「母上は……すごいな。」

アレシオ殿下がぽつりと呟いた。どこか誇らしげに。

「ええ。王妃様の言葉には、真実の愛がありました。」

「君も、少し似てきたよ。」

「えっ?」

不意に言われて戸惑っていると、アレシオ殿下は私の手を取り、そっと唇を寄せた。

「愛する人のために動く強さ、俺はちゃんと見てる。君はもう、立派な“未来の王妃”だ。」

胸が熱くなった。

アシュトン殿下とケイシーの婚約は、王宮に新しい風を吹き込んだ。

愛は身分を超える――その想いが、少しずつ王国の空気を変えていく。

そして私もまた、その変化の一端を担っているのだと、誇りに思えた。

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