売られた令嬢、冷たい旦那様に溺愛されてます
「クラディア・アバーン。王命により、君を正式にアバーン伯爵家の当主として認める。」

王宮の大広間に響き渡る国王の声。

その瞬間、私は深く頭を垂れながらも、震える指先を必死に抑えた。

国王は厳粛な顔をして続けた。

「ここに北方五家すべての当主が揃ったことを、我は誇りに思う。君の父──クリフォード・アバーンが果たせなかった未来を、君が継いでくれるのだな。」

国王のその言葉に、胸が熱くなった。

そして、列席していた他の四家の当主──

カルデン公爵、エストレーン伯爵、ダルフェリア公爵、グロースヴィア辺境伯。

彼らが次々に歩み寄り、私の手を取って力強く握手を交わしてくれた。

「歓迎するぞ、アバーン家の令嬢ではなく、“当主”として。」

「君の父を知る者として、こうして再びアバーンの名が甦ることを誇りに思う。」

私は深く礼をした。

「……ありがとうございます。」

 
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