年下上司に懐かれましたがその人には好きな人がいて…そんなあなたの気持ちが知りたいです。
手術とリハビリ
奥から呼ばれ私はリビングに戻った。
「鰻食べようよ」
「あっ、そうね、お茶持っていく」
『いただきます』
肉厚で口に入れるとふわっと柔らかい身はまさしく高級といえる鰻を口にした。
「美味しすぎる〜」
千羽弥は笑顔でテーブルをドンドンと叩いていた。
「この店の鰻は本当に美味いんだよ、俺の好物…ちゃんと知ってんじゃん」
「そう言えば前のお寿司屋さんでも皇平くんて鰻をたくさん食べてたよね」
「よく見てんじゃん(笑)千羽弥さんは穴子めっちゃ食べてたけどな」
「穴子も鰻も美味しいよね」
「わかる、食の好みは千羽弥さんとは似てるかも」
「そんなのわかるの?」
「うん、そんな気がするかな、調味料とかは家のとほぼ一緒、卵焼きも好きな味だし」
「皇平くん料理するの?」
「嫌いじゃないけど、やっぱり関係者と外食する事が多いかな」
あー、美味しかったと皇平はゴロンとソファにもたれて横になった。
朝は千羽弥は仕事に出かけ夜に皇平と夕食を食べる。
そんな生活が続き、皇平は入院、そして手術の日には社長と千羽弥で病室から手術室に運ばれるのを見送った。
5日後には退院で松葉杖は4週間は必要だから通院でのリハビリが必要だ。
「病院にはわたしが連れて行くよ、鳴海くんは今忙しい時期だし」
「お願いします」
退院したら仕事に復帰すると皇平くんは言っていた。