年下上司に懐かれましたがその人には好きな人がいて…そんなあなたの気持ちが知りたいです。
『いただきます』
穴子が5貫、鰻が5貫の折りを開けて千羽弥は「ヤバい」と言った。
「こっちは2貫ずつ色々詰めてもらったよ」
千羽弥は最初に穴子を口に入れた。
「うーん、美味しい!帰ってご飯しなくていいだけでも嬉しいのに、こんな大好物食べれるなんて幸せ〜」
「今日、何作ろうと思ってたの?」
「え、冷凍ご飯を解凍して、お茶漬けで済まそうと思ってた(笑)」
「嬉しい?お寿司」
「嬉しいよ、大好きだもん」
「えっ……」
皇平は箸を止めて真っ赤になっていた。
「やだ、お寿司がだよ、もう…こっちも恥ずかしくなるから…」
「そうだよね、お寿司大好きだもんな」
うんうんと千羽弥は首を縦に振った。
「あのさ…相談があるんだけど」
「ん?」
「バレーのチームメイトがお見舞いくれてたんだけどお返し?的な事をしなくちゃ駄目だよね」
「そうね」
「何がいいと思う?」
「何を貰ったの?」
皇平はスマホから写真を見せた。
「花とシャンパン」
「花はわかるけどシャンパン?」
「俺がシャンパン好きだからだと思う」
「そうなんだ、で、これはおいくらくらい?」
「1万くらいかな」
「じゃあ花と合わせて1万五千かな、結構な金額だね」
「そうなんだよ、びっくりしたんだよ、まあみんな社会人だからかな」
千羽弥は考えていた。