年下上司に懐かれましたがその人には好きな人がいて…そんなあなたの気持ちが知りたいです。
頭をポンポンされてしまった。
29歳にもなってこんなに照れるなんて…
でもミルクと遊んでたり私の家では凄く子供っぽい可愛さを出してくるのに仕事ではピシッとこう…なんというか大人の1面をみせるのだ。
会社では僕と言うけどプライベートでは俺っていう変化に時々ドキッとさせられる…
はっ!待たしてるんだ、早く終わらそう。
千羽弥は大急ぎで仕事を終わらせた。
連絡をして1階に降りて待っていると、副社長は階段からゆっくり降りてきた。
今日、何か雰囲気が違うなと思ったらカッターシャツだったんだ。
どおりで大人っぽいはずだ。
身長も高いし足も長い、モデルが階段から降りてきているようだった。
普段は私服が当たり前の業界だからシャツは珍しい
「ん?どうした?」
見上げてぼーっと見ていた千羽弥に気づいたんだろう。
「いえ、今日はカッターシャツだなって…」
「あぁ、そうだな、今日はちょっと人を訪ねる予定だったから…帰ってきて3階に電気がついていたから千羽がいると思った」
「あっ、すみません」
「仕事してるんだから謝る事はない、むしろ人が足りてない雇う側が申し訳ないよ」
「いえ、忘年会が終われば落ち着くので…大…丈夫ですよ……えっ」
副社長は肩に手を回してきて、千羽弥は引き寄せられた。
ふわっと香水の香りがした。
「ぶつかるぞ…」
あっ、そういう事だったんだ。
千羽弥はすみませんと謝った。
「さて、何が食べたい?」
「そうですね…麺類?」
「いいな、僕もそういう気分だ」