年下上司に懐かれましたがその人には好きな人がいて…そんなあなたの気持ちが知りたいです。
「あの、本当にブランクがありすぎて…」
「どれくらい?」
「えっと…」
正直言いたくなかった、年齢がバレるし、こんな年上が皇平くんの彼女なんて皇平くんに悪いと思ってしまった。
「…忘れました」
「ふふっ、いいよ、いいよ、私も子供いてブランクは経験済みだしね」
「えっ、お若いですよね」
「そうでもないよ(笑)ストレス発散の為にやってるんだもん、年齢なんて関係ないよ」
そういうと二人でパスをしあった。
「うまいじゃん!」
何故か彼女の方が嬉しそうだ。
私は恐る恐るだと言うのに…
「軽く打つよ、レシーブね〜」
パスからのレシーブに切り替えてくる。
これはまあ部活してたら普通の事だから自然に出来た。
「俺も入れてー」
皇平くんがやってきて、女子二人で皇平くんの軽いスパイクをレシーブしていく。
「未知(みち)〜、かほりと交代」
「はーい、じゃあ抜けるね、ありがとう」
「いえ、こちらこそ」
しばらく二人でパスをしていると、かほりさんが入ってきた。
「お久しぶりです、バレー出来るんですね」
「まあ、そんなに上手くはないですけど」
「十分ですよ」
「あっ、ごめん!」
千羽弥のレシーブが皇平の所に上手く返球できずに飛んでいってしまった。
「あっ、皇平くんはここにいて、私が取ってくる」
千羽弥はボールを追いかけた。