年下上司に懐かれましたがその人には好きな人がいて…そんなあなたの気持ちが知りたいです。
「知っててくれたの?」
「もちろん、今日ちゃんと気持ちを伝えて渡そうと用意してた」
「ごめんね、ありがとう、嬉しい」
「クリスマスは一緒に過ごそうな」
「うん!」
千羽は皇平に近づき頬にチュッとキスをした。
「明日は夜遅い?」
千羽弥は皇平に聞いた。
「いや、大丈夫」
「あのね、実はミルクも同じ誕生日なの」
「ミルクも?運命じゃん」
「ペットショップで見た時にそう思って迎えたのもあって…よかったら一緒にお祝いしない?」
「いいの?」
「皇平くんはミルクに気に入られてるしね(笑)」
「嬉しい、じゃあ仕事が終わったら連絡するな」
「うん、じゃあ、今日は本当にありがとう、楽しかった、あとお花もありがとうね」
千羽弥は車を降りて皇平を見送った。
部屋に入り、ゲージからミルクを出して抱っこをした。
「ミルク、明日、皇平くんもお祝いしてくれるって、良かったね」
ちゃんと向き合えてよかった。
私が皇平くんの事を信じられなかったからダメだったんだ…
勝手に橘さんの事を勘違いして自分の中で完結してしまっていた。
話があるってLINEがきたときも、もう足は随分よくなったから今までありがとうとか言われるのかと思ってたし…
体育館での彼女のフリは皇平くんは私の気持ちが知りたくて提案したらしい。
見た目と違い照れ屋で言葉の仕事をしているのに、伝える事が苦手だと言うことも話してくれた。
私だから素が出せたとも……
素直に嬉しかった。