年下上司に懐かれましたがその人には好きな人がいて…そんなあなたの気持ちが知りたいです。
「あー、美味しかった、ご馳走様でした」
千羽弥はお勘定を現金で支払っている副社長に深々と頭を下げた。
「満足したなら良かった(笑)」
「午後からの仕事頑張れそうです(笑)」
「誘った時は迷惑そうだったくせに(笑)」
「お寿司は別です(笑)」
2人は店を出て、会社に戻りながら話していた。
「みんな少ない人数で頑張ってくれてるからな」
「副社長は役者の方をもっとやりたいんじゃないですか?」
「僕は人と関わるのが好きだから今在籍の役者をどう売り出すかとかの戦略を考える方が好きかな」
「へぇ、そうなんですね」
「うん、親父はいずれ育成したいとか昔から言ってたから大学では経営の勉強もしたんだ」
「私も社長には相談にのってもらってたのでASSHの為に頑張ります!」
「千羽弥さんはマルチタスクが出来る人だから頼りにしてます(笑)」
「そうですかね〜、自分じゃわからないですが」
「見てればわかるもんですよ」
2人はビルの1階でそれぞれ別れて仕事に戻った。
「あっ、お疲れ様です」
千羽弥がフロアに戻ると入社2年目の大塚(おおつか)くんが帰ってきていた。
「お疲れ様です、お昼は取りましたか?」
「はい、食べて戻ってきました、千羽弥さんは?」
「食事から戻ってきました、あっ、電話転送してるから戻しておいてください」
「わかりました」
千羽弥は歯磨きをする為に化粧室に行き、軽くファンデーションと口紅を塗り直した。
「よし、頑張るぞ、あ〜お寿司美味しかったなぁ」