小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第4章 氷結
第63話 終わる寵妃
第63話 終わる寵妃(1/4)
都に着いたシャオレイたちは、宮廷にほど近い地下の隠し通路を通っていた。向かう先は、瑶吟宮《ようぎんきゅう》だった。
疲労と緊張感が、シャオレイの全身を覆っていた。
ラン・ジュンとの攻防に加え、都まで長い旅路をほぼ休みなく駆けてきたからだ。さらに、途中で盗賊に絡まれ、雨で足止めを食らっていた。
予定よりもかなり遅れた帰還に、シャオレイは焦っていた。
(早く……戻らないと……)
瑶吟宮まであと少し――そのときだった。通路の柱が、ミシリと嫌な音を立てた。
それを、前を歩いていたフェイリンがすかさず抑え、「下がれ!」とシャオレイに言った。
フェイリンは柱を抑えたまま、シャオレイを先へ行かせた。
「そなたは先へ進め」
シャオレイは「気をつけてね」と言うと、すぐに早歩きで進んだ。
(あと少しだわ……!)
目的地目前で、シャオレイの頭の中は帰還のことしかなかった。
だから、部屋に誰もいないかを確かめることが、抜けていた。
「シャオレイ!」
背後から、フェイリンの低く鋭い声が飛んだ。
だが、シャオレイの指先が扉を押し開ける方が、わずかに早かった。
次の瞬間、シャオレイの心臓は凍りついた。
そこに、いるはずのない――いや、シャオレイのいてほしくない人物がいた。
ゼフォンだ。
椅子に深く腰かけた彼は、シャオレイと目が合った。ゼフォンの目がゆっくりと驚きに見開かれた。
だが、すぐに彼の目は鋭くなった。
都に着いたシャオレイたちは、宮廷にほど近い地下の隠し通路を通っていた。向かう先は、瑶吟宮《ようぎんきゅう》だった。
疲労と緊張感が、シャオレイの全身を覆っていた。
ラン・ジュンとの攻防に加え、都まで長い旅路をほぼ休みなく駆けてきたからだ。さらに、途中で盗賊に絡まれ、雨で足止めを食らっていた。
予定よりもかなり遅れた帰還に、シャオレイは焦っていた。
(早く……戻らないと……)
瑶吟宮まであと少し――そのときだった。通路の柱が、ミシリと嫌な音を立てた。
それを、前を歩いていたフェイリンがすかさず抑え、「下がれ!」とシャオレイに言った。
フェイリンは柱を抑えたまま、シャオレイを先へ行かせた。
「そなたは先へ進め」
シャオレイは「気をつけてね」と言うと、すぐに早歩きで進んだ。
(あと少しだわ……!)
目的地目前で、シャオレイの頭の中は帰還のことしかなかった。
だから、部屋に誰もいないかを確かめることが、抜けていた。
「シャオレイ!」
背後から、フェイリンの低く鋭い声が飛んだ。
だが、シャオレイの指先が扉を押し開ける方が、わずかに早かった。
次の瞬間、シャオレイの心臓は凍りついた。
そこに、いるはずのない――いや、シャオレイのいてほしくない人物がいた。
ゼフォンだ。
椅子に深く腰かけた彼は、シャオレイと目が合った。ゼフォンの目がゆっくりと驚きに見開かれた。
だが、すぐに彼の目は鋭くなった。