小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―

第69話 本当の愛の終わり

第69話 本当の愛の終わり(1/6)


 冷宮は、重苦しい夕闇に沈んでいた。

 あかりのない寒々とした部屋の中で、シャオレイは寝台に膝を抱えて座っていた。

 監視の宦官たちは、すでに引き上げていた。

 遠い目をしたままのシャオレイは、額の小鳥にふれた。
(まだ……フェイリンが死んだと、決まったわけじゃない――)

 突然の扉を叩く音に、シャオレイの肩がびくりと揺れる。
 シャオレイはかんざしを握りしめながら、扉へ近寄って言った。
「誰……?」

 扉が開くと、現れたのはメイレンとミンシーだった。

 メイレンの目に、シャオレイの姿が映った。
 粗末な衣、飾りのない肌、裸足――そのみじめなありさまに、メイレンは鼻を鳴らした。
(剣を振るうことも出来ず、男にすがることしかできない、ひ弱な小鳥……。
これに、私は廃后寸前へ追い込まれたのか……)
 メイレンに、怒りの感情がこみ上げる。だが、静かに部屋へ踏み込んだ。

 シャオレイは驚きながらも、あいさつをした。
「ご機嫌麗しゅう、皇后殿下」

「そなたの自滅で、私にも累が及んだ。
――こたびのことは、偶然か?」
 メイレンの声は穏やかだが、語尾がわずかに鋭い。

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