小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第69話 本当の愛の終わり(2/6)


 だが、シャオレイはメイレンに主導権を握らせなかった。殺されることを覚悟して、前世からの疑問をメイレンへぶつける。
「皇后殿下は、なぜ陛下のお命を狙うのでしょう?
なぜ、帝位が欲しいのですか?」

 唐突な話題にメイレンは驚きもせず、命知らずなシャオレイを笑った。
「……なぜ、ヤン妃は問うのだ?」

「愚かな私には、理由が分からないからでございます。
殿下が、陛下を愛していないからでしょうか?
それとも――」

「そなたのように、愛を失ったから?」

 その返しに、シャオレイは一瞬たじろいだ。

 メイレンは鼻で笑った。
(やはり、凡庸な女子《おなご》だ……。
軍人の家系に生まれたからには、天下を目指すのは当然。
――まあよい)

 メイレンは、目を伏せて語り出した。
「陛下の“女”だったのなら、そなたにも聞く資格はあるだろう……」
 だが、それは巧みな演技の始まりだった。――シャオレイをいたぶるための。
「あれは、陛下がまだ皇太子だった頃だ。
私を何度目かの夜伽に召されたあと、こうおっしゃられた。
“そなたの顔を見ると疲れる”と……。
その後は……分かるであろう?
陛下は私を遠ざけている」
 メイレンは、さみしそうに首を振った。

 シャオレイが反論した。
「ですがそれは、殿下たちが帝位を狙っているゆえ、陛下は警戒して――」

「陛下が女に求めるのは、癒しと安らぎなのだ。
強さや賢さなど、求めておらぬ。
――そなたも私と同じだ」

「違うわ!」

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