小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第70話 折れた羽(7/7)
◆
寒さで歯を鳴らしながら、シャオレイが部屋へ戻ろうとすると――
「痛……っ!」
鋭い痛みが、シャオレイの足の裏を貫いた。
細かな破片が、扉の前に撒かれていたのだ。
裸足のままのシャオレイは出血しながら、足を引きずって部屋へ入る。侵入されないように、寝台と卓を扉の前に押し寄せた。
しばらくして、シャオレイは異変に気づいた。
櫛も手巾も、無くなっていたのだ。どちらも、妃の位を持つ者に与えられる最低限の品だった。
(廃妃たちのしわざね……)
シャオレイが椅子に座ると、尻が濡れた。寝台も、敷布ごと濡れていた。
眉をひそめてシャオレイが立ち上がると、すぐに窓から石が投げ込まれる。
「きゃっ……!」
ひとつがシャオレイの肩に当たり、痛みが走った。
シャオレイは濡れた衣のまま、部屋の隅で膝を抱え、小さく身を丸めるしかなかった。
夜になると、寒さでシャオレイの震えが止まらなくなった。喉が痛み出し、夜中には咳が始まった。
翌朝にはそれが悪化し、激しい咳にシャオレイの肺が破れそうだった。咳き込みすぎて、吐き気もこみあげてきた。
(私……歌えなくなっちゃう……)
そんな中、外から宦官の声が聞こえた。
「配給だ、列に並べ――」
だが、シャオレイにはもう、立ち上がる気力すら残っていなかった。
◆
寒さで歯を鳴らしながら、シャオレイが部屋へ戻ろうとすると――
「痛……っ!」
鋭い痛みが、シャオレイの足の裏を貫いた。
細かな破片が、扉の前に撒かれていたのだ。
裸足のままのシャオレイは出血しながら、足を引きずって部屋へ入る。侵入されないように、寝台と卓を扉の前に押し寄せた。
しばらくして、シャオレイは異変に気づいた。
櫛も手巾も、無くなっていたのだ。どちらも、妃の位を持つ者に与えられる最低限の品だった。
(廃妃たちのしわざね……)
シャオレイが椅子に座ると、尻が濡れた。寝台も、敷布ごと濡れていた。
眉をひそめてシャオレイが立ち上がると、すぐに窓から石が投げ込まれる。
「きゃっ……!」
ひとつがシャオレイの肩に当たり、痛みが走った。
シャオレイは濡れた衣のまま、部屋の隅で膝を抱え、小さく身を丸めるしかなかった。
夜になると、寒さでシャオレイの震えが止まらなくなった。喉が痛み出し、夜中には咳が始まった。
翌朝にはそれが悪化し、激しい咳にシャオレイの肺が破れそうだった。咳き込みすぎて、吐き気もこみあげてきた。
(私……歌えなくなっちゃう……)
そんな中、外から宦官の声が聞こえた。
「配給だ、列に並べ――」
だが、シャオレイにはもう、立ち上がる気力すら残っていなかった。