小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第71話 よみがえる熱(2/6)
ふと、シャオレイは亡くなったヤン前当主のことを思い出した。
(あの方は、ミャオランさんに会えたのかしら……)
ミャオラン――ヤン前当主が最も愛した側室だ。シャオレイの歌を聴いた彼が、その名をつぶやいたことがあった。
(私も……死んだらフェイリンに会える……?)
その問いに、答えはなかった。シャオレイの胸の奥に、後悔が広がっていった。
(こんなことなら……もっと、フェイリンの喜ぶことをしてあげればよかった……たくさん……)
不意に、風の音に紛れて、人の足音のようなものがシャオレイの耳に届いた。シャオレイは身をこわばらせ、扉のほうを見た。
(また、廃妃……?
それとも――皇后の手先……?)
恐怖が一気にシャオレイを支配した。
シャオレイは敷布を頭から被って、身を縮めた。
開きかけた扉が、その前に置いてある寝台と卓にぶつかっている。やがて、それごと、ゆっくりと押し開けられていった。
それから、黒い影が中に入ってくる。
シャオレイは敷布の隙間から覗いていたが、顔までは見えなかった。
シャオレイの鼓動が速くなる。
(……死にたくない)
冷たい汗が、シャオレイの背を伝う。
(……でも生きたくない……生き返りたくもない――)
シャオレイは息を殺し、目をつぶる。
(いや……どっちもいや……!
もう一度妃なんかやりたくない……!)
ふと、シャオレイは亡くなったヤン前当主のことを思い出した。
(あの方は、ミャオランさんに会えたのかしら……)
ミャオラン――ヤン前当主が最も愛した側室だ。シャオレイの歌を聴いた彼が、その名をつぶやいたことがあった。
(私も……死んだらフェイリンに会える……?)
その問いに、答えはなかった。シャオレイの胸の奥に、後悔が広がっていった。
(こんなことなら……もっと、フェイリンの喜ぶことをしてあげればよかった……たくさん……)
不意に、風の音に紛れて、人の足音のようなものがシャオレイの耳に届いた。シャオレイは身をこわばらせ、扉のほうを見た。
(また、廃妃……?
それとも――皇后の手先……?)
恐怖が一気にシャオレイを支配した。
シャオレイは敷布を頭から被って、身を縮めた。
開きかけた扉が、その前に置いてある寝台と卓にぶつかっている。やがて、それごと、ゆっくりと押し開けられていった。
それから、黒い影が中に入ってくる。
シャオレイは敷布の隙間から覗いていたが、顔までは見えなかった。
シャオレイの鼓動が速くなる。
(……死にたくない)
冷たい汗が、シャオレイの背を伝う。
(……でも生きたくない……生き返りたくもない――)
シャオレイは息を殺し、目をつぶる。
(いや……どっちもいや……!
もう一度妃なんかやりたくない……!)