小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第73話 ゆるんだ鳥籠
第73話 ゆるんだ鳥籠(1/6)
◆
翌朝、ゼフォンは報告を受けて、牢にいた。
ゼフォンの足元には、獄中死した”ビン・ユエン”の遺体が横たえられていた。その白髪《はくはつ》は乱れ、全身血まみれだった。
それはジュンの配下の用意した、フェイリンの偽者だった。
だがゼフォンはおろか、その場にいた誰もが、それを疑わなかった。
「夜明けにはすでに冷たくなっていたのを、見回りの兵が発見しました」
刑部の官吏《かんり※》が淡々と報告する中、ゼフォンは遺体を見下ろしていた。 [※役人]
(我が妃を奪った罰だ)
ゼフォンの内心は、ゆがんだ喜びでいっぱいだった。だが、かすかなイラ立ちが潜んでいた。
本当なら、ゼフォン自らの手で葬りたかったのだ。
「火葬で処理しろ。
跡形もなくな」
そうゼフォンが命じて立ち去ろうとしたとき、冷宮付きの宦官が駆け込んできた。
「報告いたします。
冷宮のヤン妃が――」
それを聞いた瞬間、ゼフォンの顔色が変わった。
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翌朝、ゼフォンは報告を受けて、牢にいた。
ゼフォンの足元には、獄中死した”ビン・ユエン”の遺体が横たえられていた。その白髪《はくはつ》は乱れ、全身血まみれだった。
それはジュンの配下の用意した、フェイリンの偽者だった。
だがゼフォンはおろか、その場にいた誰もが、それを疑わなかった。
「夜明けにはすでに冷たくなっていたのを、見回りの兵が発見しました」
刑部の官吏《かんり※》が淡々と報告する中、ゼフォンは遺体を見下ろしていた。 [※役人]
(我が妃を奪った罰だ)
ゼフォンの内心は、ゆがんだ喜びでいっぱいだった。だが、かすかなイラ立ちが潜んでいた。
本当なら、ゼフォン自らの手で葬りたかったのだ。
「火葬で処理しろ。
跡形もなくな」
そうゼフォンが命じて立ち去ろうとしたとき、冷宮付きの宦官が駆け込んできた。
「報告いたします。
冷宮のヤン妃が――」
それを聞いた瞬間、ゼフォンの顔色が変わった。