小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第79話 恋の歌にすがる皇帝(2/4)
辺りはすっかり暗くなり、執務室の中は、油灯のあかりに包まれていた。
ゼフォンは自分に言い聞かせていた。
(あやつは、予を憎んでいる。
だからカナリアを奪った。
――そなたは純粋だから、惑わされてしまったのだ。
あやつの手練手管に……)
ゼフォンは懐から、小さな細い筒を取り出した。そこから、巻き物をそっと取り出した。
それは、絹で丁寧に表装されていて、まるで宝物のように輝いていた。
セフォンが指先で優しく開くと、そこには短い歌詞が綴られていた。恋を語る、眩しいほどに純粋な歌。
――それは、かつてシャオレイが書いたものだ。
尚宮局《しょうぐうきょく》で見つけたそれを、ゼフォンは表装させ、大事に懐に忍ばせていたのだ。
シャオレイの筆圧、息遣い、熱――それらすべてが、そこに生きている。
ゼフォンは無意識に、指先で一画一画、文字をなぞった。
まるでシャオレイそのものを撫でるかのように。
それでもなお足りず、そっと唇を寄せた。
「今助けてやる……」
かすかな声が、空気に溶けて消えた。
辺りはすっかり暗くなり、執務室の中は、油灯のあかりに包まれていた。
ゼフォンは自分に言い聞かせていた。
(あやつは、予を憎んでいる。
だからカナリアを奪った。
――そなたは純粋だから、惑わされてしまったのだ。
あやつの手練手管に……)
ゼフォンは懐から、小さな細い筒を取り出した。そこから、巻き物をそっと取り出した。
それは、絹で丁寧に表装されていて、まるで宝物のように輝いていた。
セフォンが指先で優しく開くと、そこには短い歌詞が綴られていた。恋を語る、眩しいほどに純粋な歌。
――それは、かつてシャオレイが書いたものだ。
尚宮局《しょうぐうきょく》で見つけたそれを、ゼフォンは表装させ、大事に懐に忍ばせていたのだ。
シャオレイの筆圧、息遣い、熱――それらすべてが、そこに生きている。
ゼフォンは無意識に、指先で一画一画、文字をなぞった。
まるでシャオレイそのものを撫でるかのように。
それでもなお足りず、そっと唇を寄せた。
「今助けてやる……」
かすかな声が、空気に溶けて消えた。