小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第82話 引き裂かれた夫婦(4/6)
フェイリンは壁に背を預けたまま、静かに息を整えた。革手袋の中で、指先がじんとしびれている。
頭上の空は、のどかに晴れていた。
(シャオレイ……)
フェイリンは目を閉じたが、すぐににじんだ絶望を払いのけるように開いた。落ち込んでいる暇はない。
(敵対する2組――どちらもシャオレイを狙っていた。
俺を殺そうとしたのは、ダン・ゼフォンの密偵だろう。
そして、シャオレイをさらったのは別の者……。
シャオレイを利用するつもりか。
ならば――)
フェイリンの目が鋭く光った。
即座にフェイリンは貸し家の中庭に戻った。
そこには、戦いのあとが残っていた。踏み荒らされた土に、乱れた足跡が無数に刻まれている。折れた枝が落ち、海棠の花びらが泥に貼りついていた。
配下のひとりが腕を押さえてうずくまっており、もうひとりが手当てをしていた。
配下は「申し訳ありません。逃しました」と、フェイリンへ頭を下げた。
それを受けて、フェイリンは指示を出す。
「巡幸船の動きを探ってこい」
配下はうなずき、即座に走り去っていった。
フェイリンは壁に背を預けたまま、静かに息を整えた。革手袋の中で、指先がじんとしびれている。
頭上の空は、のどかに晴れていた。
(シャオレイ……)
フェイリンは目を閉じたが、すぐににじんだ絶望を払いのけるように開いた。落ち込んでいる暇はない。
(敵対する2組――どちらもシャオレイを狙っていた。
俺を殺そうとしたのは、ダン・ゼフォンの密偵だろう。
そして、シャオレイをさらったのは別の者……。
シャオレイを利用するつもりか。
ならば――)
フェイリンの目が鋭く光った。
即座にフェイリンは貸し家の中庭に戻った。
そこには、戦いのあとが残っていた。踏み荒らされた土に、乱れた足跡が無数に刻まれている。折れた枝が落ち、海棠の花びらが泥に貼りついていた。
配下のひとりが腕を押さえてうずくまっており、もうひとりが手当てをしていた。
配下は「申し訳ありません。逃しました」と、フェイリンへ頭を下げた。
それを受けて、フェイリンは指示を出す。
「巡幸船の動きを探ってこい」
配下はうなずき、即座に走り去っていった。