小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第85話 焼け落ちる想い
第85話 焼け落ちる想い(1/3)
◆
シャオレイが、ゼフォンの”鳥籠”に戻されてから、数日が経った。
御座所《ござしょ》内の執務室では、ゼフォンがシャオレイの手荷物を調べていた。
巾着袋、手巾、香り袋、財布、かんざし、首飾り――それらが、机の上の盆に並べられている。
ゼフォンがまず手に取ったのは、かんざしだった。
それは、見た目には何の変哲もなかった。だが、先端に小さな穴が開いていることに、ゼフォンは気づいた。
玉飾りの下の輪をひねると、わずかに手ごたえを感じた。
ゼフォンは、左羽林軍大将軍《さうりんぐんだいしょうぐん》のウェンを呼び出して、命じた。
「これを秘密裏に調べよ」
かんざしを受け取ったウェン大将軍は、下がった。
その直後、チャオ内侍が書状の束を抱えてやってきた。
「陛下。
濃霧のため、船はただいま停泊しております」
「そうか」
ゼフォンは、書状を決裁していった。
そのあいだに、妃たちから差し入れの汁物や菓子が届いた。
あっという間に小一時間ほど経ち、ウェン大将軍がゼフォンの元へ戻ってきた。
ウェン大将軍は、かんざしを手に、説明を始める。
「どうやら、暗器にございます。
輪をひねってから突き刺すと、毒針が出る仕掛けです。
毒性は強くなく、数十分ほど体がしびれる程度かと」
ゼフォンは、わずかに眉を上げてから言った。
「ご苦労だった。
――この件は内密にせよ」
◆
シャオレイが、ゼフォンの”鳥籠”に戻されてから、数日が経った。
御座所《ござしょ》内の執務室では、ゼフォンがシャオレイの手荷物を調べていた。
巾着袋、手巾、香り袋、財布、かんざし、首飾り――それらが、机の上の盆に並べられている。
ゼフォンがまず手に取ったのは、かんざしだった。
それは、見た目には何の変哲もなかった。だが、先端に小さな穴が開いていることに、ゼフォンは気づいた。
玉飾りの下の輪をひねると、わずかに手ごたえを感じた。
ゼフォンは、左羽林軍大将軍《さうりんぐんだいしょうぐん》のウェンを呼び出して、命じた。
「これを秘密裏に調べよ」
かんざしを受け取ったウェン大将軍は、下がった。
その直後、チャオ内侍が書状の束を抱えてやってきた。
「陛下。
濃霧のため、船はただいま停泊しております」
「そうか」
ゼフォンは、書状を決裁していった。
そのあいだに、妃たちから差し入れの汁物や菓子が届いた。
あっという間に小一時間ほど経ち、ウェン大将軍がゼフォンの元へ戻ってきた。
ウェン大将軍は、かんざしを手に、説明を始める。
「どうやら、暗器にございます。
輪をひねってから突き刺すと、毒針が出る仕掛けです。
毒性は強くなく、数十分ほど体がしびれる程度かと」
ゼフォンは、わずかに眉を上げてから言った。
「ご苦労だった。
――この件は内密にせよ」