小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第86話 檻の中のさえずり(3/6)
やがて、ゼフォンは懐から細い巻物を取り出し、シャオレイに差し出した。
「これを覚えておるだろう?」
シャオレイは、受け取った巻物を開いた瞬間、息をのんだ。
それは、かつてシャオレイが書いた恋の歌。ゼフォンとの夜伽を思い出しながら、筆を走らせた物。
(適当に書いて、忘れていた物なのに……)
シャオレイは、ゼフォンの情念の深さに――震えた。
「歌え」
ゼフォンの命《めい》に、シャオレイは巻物を見ながら、即興で旋律をつむぎ出した。
「……ひとり枝で さえずり 待ちぼうけ……
……ついに 雲割れ 龍降りぬ……」
ゼフォンはそれを聴きながら、シャオレイの髪に顔をうずめた。彼女の香りを吸い込みながら、ゆっくりとささやいた。
「そなたは予の小鳥だ……」
その声音は、まるで子をあやすように優しかった。だが、ゼフォンの瞳には、疲れと焦燥がにじんでいた。
「いくら空へ逃げても……やがて、この手に戻ってくる。
もう飛ばずともよい。
ここにいればよい。
予だけを見て、歌っていればよい……。
それが、そなたのさだめだ」
その言葉に、シャオレイは胸を締めつけられる思いで、歌い続ける。
「……いざ 舞の続きを 永遠に……
……鱗《うろこ》ひとひら 袖に秘め……
……縁《えにし》の糸に……」
やがて、ゼフォンは懐から細い巻物を取り出し、シャオレイに差し出した。
「これを覚えておるだろう?」
シャオレイは、受け取った巻物を開いた瞬間、息をのんだ。
それは、かつてシャオレイが書いた恋の歌。ゼフォンとの夜伽を思い出しながら、筆を走らせた物。
(適当に書いて、忘れていた物なのに……)
シャオレイは、ゼフォンの情念の深さに――震えた。
「歌え」
ゼフォンの命《めい》に、シャオレイは巻物を見ながら、即興で旋律をつむぎ出した。
「……ひとり枝で さえずり 待ちぼうけ……
……ついに 雲割れ 龍降りぬ……」
ゼフォンはそれを聴きながら、シャオレイの髪に顔をうずめた。彼女の香りを吸い込みながら、ゆっくりとささやいた。
「そなたは予の小鳥だ……」
その声音は、まるで子をあやすように優しかった。だが、ゼフォンの瞳には、疲れと焦燥がにじんでいた。
「いくら空へ逃げても……やがて、この手に戻ってくる。
もう飛ばずともよい。
ここにいればよい。
予だけを見て、歌っていればよい……。
それが、そなたのさだめだ」
その言葉に、シャオレイは胸を締めつけられる思いで、歌い続ける。
「……いざ 舞の続きを 永遠に……
……鱗《うろこ》ひとひら 袖に秘め……
……縁《えにし》の糸に……」