小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
第91話 偽りの即位(9/9)




 メイレンは廊下を歩きながら、ムー内侍に向かって命じた。
「衣《ころも》を貸せ」

 その言葉の意図を察して、ミンシーが震える声で言った。
「殿下、私が参ります……」

「お前では無理だ。
殺気を漏らしすぎる――」
 そう言いながら、メイレンは自室へ戻った。

 外から廊下へ、血と焦げ臭いにおいが流れ込んでいた。

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