小鳥の爪―転生寵姫は2番目の恋に落ちる―
最終章 はばたき
第95話 歩み始める夫婦
第95話 歩み始める夫婦(1/7)
◆
郊外の山のふもとにある墓所の一角へ、シャオレイとフェイリンが訪れていた。
ふたりはユン家の墓碑の前に立ち、3本の線香を手に合掌している。
祭壇には、果物や花、酒が供えてあった。
フェイリンが、静かに口を開いた。
「祖父上、父上、叔父上、母上、兄上――決着がつきましたので、報告に参りました。
俺は家族を守れませんでしたが――」
一呼吸おいて、フェイリンは続けた。
「我が妻だけは、一生かけて守り抜きます」
それを受けて、シャオレイも口を開く。
「私は未熟ですが……どうかこれからも、見守っていてください。
――私も、夫に愛を注ぎ……守ります」
ふたりの視線が、一瞬だけ交わった。
だが、フェイリンはすぐに視線を墓碑へ戻した。
ふたりは、線香立てに線香を置いた。
そのあと、シャオレイがそっとフェイリンの手を取る。彼の指先は――固く熱かった。
(知ってるわ……こういうとき、フェイリンは嬉しいの)
シャオレイは指を絡めながら、ちらりとフェイリンの顔を見た。
無愛想だが、どこか柔らかくなったような感じがシャオレイにはした。
細くて白い煙が、風にゆられながら立ちのぼっていく。
線香が燃え尽きるまで、ふたりはその場にたたずんでいた。
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郊外の山のふもとにある墓所の一角へ、シャオレイとフェイリンが訪れていた。
ふたりはユン家の墓碑の前に立ち、3本の線香を手に合掌している。
祭壇には、果物や花、酒が供えてあった。
フェイリンが、静かに口を開いた。
「祖父上、父上、叔父上、母上、兄上――決着がつきましたので、報告に参りました。
俺は家族を守れませんでしたが――」
一呼吸おいて、フェイリンは続けた。
「我が妻だけは、一生かけて守り抜きます」
それを受けて、シャオレイも口を開く。
「私は未熟ですが……どうかこれからも、見守っていてください。
――私も、夫に愛を注ぎ……守ります」
ふたりの視線が、一瞬だけ交わった。
だが、フェイリンはすぐに視線を墓碑へ戻した。
ふたりは、線香立てに線香を置いた。
そのあと、シャオレイがそっとフェイリンの手を取る。彼の指先は――固く熱かった。
(知ってるわ……こういうとき、フェイリンは嬉しいの)
シャオレイは指を絡めながら、ちらりとフェイリンの顔を見た。
無愛想だが、どこか柔らかくなったような感じがシャオレイにはした。
細くて白い煙が、風にゆられながら立ちのぼっていく。
線香が燃え尽きるまで、ふたりはその場にたたずんでいた。