赤く染まった顔、見せたら最後。
「紗名さん。『もうすぐ終わりますね』って言ったけれど、何が終わるの?」

「え……それは私たちの婚約に決まって……」

「違うよ、終わるのはこのゲームだけだ。もちろん僕が勝ちを収めて」

修矢さんが紅茶を一口飲んで、ティーカップを机に戻す。




「ねぇ、紗名さん。なんで婚約破棄をしたいって言ったの?」



その問いに私は答えることが出来なかった。

「僕の何が嫌だった?」

「……修矢さんは何も悪くないです」

「いや、僕が悪いよ。だって紗名さんが不安そうな顔をしている。婚約者を不安にさせたなら僕が悪い」

ポーカーフェイスの私の顔に不安なんて見えるはずがないのに……修矢さんは私の顔を愛おしそうに見ている。
< 11 / 14 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop