赤く染まった顔、見せたら最後。
「とりあえずこの体勢をどうにかして下さいませんか?」

私は修矢さんに掴まれている両手に力を込める。

「うーん、でも顔を赤らめてもらうにはこれが手っ取り早いだろう?」

修矢さんらしくない言葉。

恋愛ドラマの見過ぎではないかと疑ってしまうような言葉。

「例え照れたとしても、私は顔に出ないタイプだと知っているでしょう?」

修矢さんとじっと目を合わせながら、そう話した。

この状況で目を合わせても顔は赤くならないと伝えたかった。

しかしその瞬間、修矢さんが鼻が触れ合うほど顔を近づけた。

「っ……!」

「確かに顔は赤くならないね。でも……」

修矢さんが私の両手を掴んでいる手を離して、もう一度手首を握り直す。
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