神様はもういない
最高の恋人
翌日、月曜日の午後六時、定時を迎えた私はパソコンの画面を閉じた。
コンペが終わり、仕事がひと段落ついたから最近は少し早く帰らせてもらっている。
今日もこれからゆっくり休もう——そう思って席を立った時、デザイン課の部屋の扉が開かれた。
「山名さん!」
入ってきたのは他でもない、雅也だ。ここまで走ってきたのか、はあはあ、と肩で息をしている。
「宗岡くん、どうした——」
「うちが勝ったぞ!」
「え?」
「今日のコンペの結果、さっき電話が来ました。うちのデザインを——山名さんのデザインを採用してくれることになりましたっ」
わあ、と部署内で歓声が上がる。「おめでとう」と同僚たちが祝福する声が響いて、ようやく事態を把握することができた。
私が考えたデザインが、採用された……。
嘘だ、と信じがたい気持ちと、嬉しい気持ちで感情がぐちゃぐちゃになる。
「わっ!?」
その場に立っていられなくなって、崩れ落ちかけた私を、雅也が受け止めてくれた。
コンペが終わり、仕事がひと段落ついたから最近は少し早く帰らせてもらっている。
今日もこれからゆっくり休もう——そう思って席を立った時、デザイン課の部屋の扉が開かれた。
「山名さん!」
入ってきたのは他でもない、雅也だ。ここまで走ってきたのか、はあはあ、と肩で息をしている。
「宗岡くん、どうした——」
「うちが勝ったぞ!」
「え?」
「今日のコンペの結果、さっき電話が来ました。うちのデザインを——山名さんのデザインを採用してくれることになりましたっ」
わあ、と部署内で歓声が上がる。「おめでとう」と同僚たちが祝福する声が響いて、ようやく事態を把握することができた。
私が考えたデザインが、採用された……。
嘘だ、と信じがたい気持ちと、嬉しい気持ちで感情がぐちゃぐちゃになる。
「わっ!?」
その場に立っていられなくなって、崩れ落ちかけた私を、雅也が受け止めてくれた。