(マンガシナリオ) 白雪姫は喋らないー口下手な姫くんは怖そうだけど優しいですー
10話 お持ち帰りしたいお姫様
「白雪くん! ねぇ、白雪くん!」
「……」
居酒屋を出ると白雪くんは止まることなく私の手を引いたまま歩き出した。
何度声をかけても白雪くんはこちらを振り返らないし何も言ってはくれない。
「白雪くん、どこ行くのっ? ねぇ……白、雪……っ」
緊張する場から出た影響もあってか急に酒が回り出して視界がどんどんと霞んでいく。
「っ!!! あ、え、あ……ご、ごめん!!」
「……え」
私がそのままボロボロと涙を溢し始めれば声で気付いた白雪くんは振り返ると元から大きい瞳をさらに大きく開いて立ち止まると私の手を離していきなり謝り始める。
「か、か、勝手に……連れ出し、ちゃった……これ、で、朱谷さんがっ、何か、言われたら……」
「あ、ち、違うの! これは、違くて……ただ……」
どうやら私の涙の意味を勘違いしているらしい白雪くんに私は慌てて頭を振る。
「ただ……」
「自分に、呆れちゃって……」
そう、別に白雪くんが連れ出したせいでこの後あの人たちとどうにかなるかもしれないとか、そういうことを危惧していたわけではないのだ。
ただ、本当に自分という存在に呆れた、それだけの話。
「え、な、なんで……?」
「あーあ、どうして、いつも上手くいかないんだろー、一人暮らし始めて、同じ場所にずっといられるのに、周りについていけなくていつも一人で同じところぐるぐる回ってる」
理由が分からないといった様子の白雪くんに私はつらつらと説明しながらその場でくるりと回転する。
こんな風に全てをさらけ出してしまうのはそう、きっとお酒のせいだ。
「……朱谷さん」
「今回もせっかく白雪くんのお陰でまた写真サークルに戻れるかも、しれなかったのに、上手く出来なかった……」
白雪くんに名前を呼ばれても私は話すのを止めない。
「朱谷さん」
白雪くんがまた、名前を呼ぶ。
「やっぱり向いてないのかな、こういうの……白雪くんも、ごめんね、巻き込んで、今さら戻れないし、帰ろっかな……」
そして、そこまで言いきると私は白雪くんのほうを見てへらっと笑って見せる、けど
「……りんごさん」
白雪くんは笑ってなくて、初めて私の名前を呼ぶと私の両肩に手を置いた。
「ど、どうしたの白雪くん……?」
「今日は、帰したく、ない……」
「えっ……」
さすがにたじろぐ私追撃と言わんばかりに放たれた言葉は全く予想していなかったもので
「りんごさんを、帰したくない」
白雪くんは私の目をしっかりと見据えながらもう一度、今度ははっきりとその言葉を口にした。
「……」
居酒屋を出ると白雪くんは止まることなく私の手を引いたまま歩き出した。
何度声をかけても白雪くんはこちらを振り返らないし何も言ってはくれない。
「白雪くん、どこ行くのっ? ねぇ……白、雪……っ」
緊張する場から出た影響もあってか急に酒が回り出して視界がどんどんと霞んでいく。
「っ!!! あ、え、あ……ご、ごめん!!」
「……え」
私がそのままボロボロと涙を溢し始めれば声で気付いた白雪くんは振り返ると元から大きい瞳をさらに大きく開いて立ち止まると私の手を離していきなり謝り始める。
「か、か、勝手に……連れ出し、ちゃった……これ、で、朱谷さんがっ、何か、言われたら……」
「あ、ち、違うの! これは、違くて……ただ……」
どうやら私の涙の意味を勘違いしているらしい白雪くんに私は慌てて頭を振る。
「ただ……」
「自分に、呆れちゃって……」
そう、別に白雪くんが連れ出したせいでこの後あの人たちとどうにかなるかもしれないとか、そういうことを危惧していたわけではないのだ。
ただ、本当に自分という存在に呆れた、それだけの話。
「え、な、なんで……?」
「あーあ、どうして、いつも上手くいかないんだろー、一人暮らし始めて、同じ場所にずっといられるのに、周りについていけなくていつも一人で同じところぐるぐる回ってる」
理由が分からないといった様子の白雪くんに私はつらつらと説明しながらその場でくるりと回転する。
こんな風に全てをさらけ出してしまうのはそう、きっとお酒のせいだ。
「……朱谷さん」
「今回もせっかく白雪くんのお陰でまた写真サークルに戻れるかも、しれなかったのに、上手く出来なかった……」
白雪くんに名前を呼ばれても私は話すのを止めない。
「朱谷さん」
白雪くんがまた、名前を呼ぶ。
「やっぱり向いてないのかな、こういうの……白雪くんも、ごめんね、巻き込んで、今さら戻れないし、帰ろっかな……」
そして、そこまで言いきると私は白雪くんのほうを見てへらっと笑って見せる、けど
「……りんごさん」
白雪くんは笑ってなくて、初めて私の名前を呼ぶと私の両肩に手を置いた。
「ど、どうしたの白雪くん……?」
「今日は、帰したく、ない……」
「えっ……」
さすがにたじろぐ私追撃と言わんばかりに放たれた言葉は全く予想していなかったもので
「りんごさんを、帰したくない」
白雪くんは私の目をしっかりと見据えながらもう一度、今度ははっきりとその言葉を口にした。