旦那様に「君を愛する気はない」と言い放たれたので、「逃げるのですね?」と言い返したら甘い溺愛が始まりました。
セルト様は私の言葉の意味が分からないとでもいうように不思議そうな表情を浮かべていた。

「レシール、本気で言っているのか?」

「え……」

私がセルト様の言葉の意味が分からない間に、セルト様は何かを決意してしまったらしい。




「レシール。君への要望が決まった。私から逃げないこと。次に顔を赤らめたり、気の強いレシールじゃなくなった時にでもね。今度は逃げることを許さない」




「何を仰っているのですか……!」




「次は真っ赤な顔を存分に私に見せて。そしてただ『可愛い』と愛でられていれば良い」




セルト様は何故か得意気にそう言い放った。
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