私をフッた元上司と再会したら求愛された件
「どうだった?」

 電話の様子を見守っていたらしい一条さんが近寄ってくる。呆然としていた私は戸惑いながら一条さんに状況を説明した。

「戸川さんも、代わりの制作会社を一緒に探してくれると仰っていて……」

 私の話を聞いた瞬間、一条さんがパッと顔を明るくした。

「それは良かった! クライアント自ら探してくれるって、なかなか珍しいパターンだけど……」

 一条さんが意味ありげに私を見た後、苦笑いを浮かべて頷いた。

「若いと色々あるよねぇ」

「どういうことですか?」

「まあまあ。じゃあ進捗があったらまた報告して。スケジュールに間に合うんだったら、発注の予算は園崎の裁量で上乗せして良いし、稟議もすぐ通すようにするから」

 すでにトラブルが解決したような晴々とした表情で、一条さんは自席に戻って行った。

 そうだ。私も自分にできることをしないと。戸川さんに任せきりにするのは申し訳ない。
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