私をフッた元上司と再会したら求愛された件
 羞恥で顔を上げられずにいると、一条さんが「改めて祝い酒でも頼もっかー」と言いながら日本酒を頼んでしまう。

「戸川くんが潰れるまで付き合うよ」

「そんなみっともない醜態は晒すつもりないんで」

 運ばれてきたお猪口に日本酒を注ぎ合うふたりはなぜかバチバチしている。なぜ……? 一条さんのあれは冗談なのに。

 ふたりに巻き込まれてしまった与田さんもいつの間にかお猪口を持っていて、徳利はあっという間に空になった。

 そして案の定、与田さんは日本酒を一杯飲んだところで眠りについてしまった。

 残ったふたりはウイスキーやら焼酎やら度数の高いお酒を頼みまくっていて、私はもうついていけない。帰る頃にはふたりとも顔が真っ赤になっていた。
< 54 / 58 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop