私をフッた元上司と再会したら求愛された件
「戸川さんも動物好きなんですか?」
「……というか、俺も飼ってるんだ。ハムスター」
そう言って戸川さんは自分のスマホを私に見せてくれた。待ち受けは、回し車を回すジャンガリアンハムスターの写真だった。おもちと違って、毛並みは明るいベージュだ。
「えっ! かわいい!」
ハムちゃんももちろんかわいいけれど、クールな戸川さんがこんなにかわいいハムちゃんを飼っているという事実にもキュンだった。
「名前はなんて言うんですか?」
「なんこつ」
おお……なんというか、居酒屋のメニューみたいな名前。ちょっと呆気に取られると、戸川さんはコホンと咳払いをした。
「ネーミングセンスないんだよ、俺」
「そ、そんなことないです。かわいいと思います、なんこつちゃん」
「いいよ。気ぃ遣わなくて」
「でも、うちのハムスターも『おもち』と『きなこ』ですし、結構安直ですよ。それに食べ物繋がりなのは一緒です!」
「そうやってフォローされると、余計に俺のセンスのなさが際立つな」
そう言って笑う戸川さんは、職場では見たことがないリラックスした表情を浮かべていた。つられて笑ってしまうと、そこから一気に会話が弾んだ。
ハムスターの餌の選び方、おすすめのケージ、それから無類の動物好きである私のお父さんのことなんかも話した。
「戸川さんはなんこつちゃんを飼い始めたきっかけとかあるんですか?」
すると、戸川さんは明後日の方を見て少し口籠った。
「……癒しを求めて、かな。園崎は? 自分では飼ってないの?」
そんなに深い理由がなかったのか、詳しく言いたくなかったのかはわからないけれど、戸川さんはすぐに私に水を向けた。
「今は仕事でいっぱいいっぱいで、写真で我慢してます」
「もうちょっとしたら余裕も出てくるよ。園崎はちゃんと成長してるからさ」
その言葉はジンと深く沁みて、私は鼻の奥がツンとしそうになるのをなんとか笑ってごまかした。
「……というか、俺も飼ってるんだ。ハムスター」
そう言って戸川さんは自分のスマホを私に見せてくれた。待ち受けは、回し車を回すジャンガリアンハムスターの写真だった。おもちと違って、毛並みは明るいベージュだ。
「えっ! かわいい!」
ハムちゃんももちろんかわいいけれど、クールな戸川さんがこんなにかわいいハムちゃんを飼っているという事実にもキュンだった。
「名前はなんて言うんですか?」
「なんこつ」
おお……なんというか、居酒屋のメニューみたいな名前。ちょっと呆気に取られると、戸川さんはコホンと咳払いをした。
「ネーミングセンスないんだよ、俺」
「そ、そんなことないです。かわいいと思います、なんこつちゃん」
「いいよ。気ぃ遣わなくて」
「でも、うちのハムスターも『おもち』と『きなこ』ですし、結構安直ですよ。それに食べ物繋がりなのは一緒です!」
「そうやってフォローされると、余計に俺のセンスのなさが際立つな」
そう言って笑う戸川さんは、職場では見たことがないリラックスした表情を浮かべていた。つられて笑ってしまうと、そこから一気に会話が弾んだ。
ハムスターの餌の選び方、おすすめのケージ、それから無類の動物好きである私のお父さんのことなんかも話した。
「戸川さんはなんこつちゃんを飼い始めたきっかけとかあるんですか?」
すると、戸川さんは明後日の方を見て少し口籠った。
「……癒しを求めて、かな。園崎は? 自分では飼ってないの?」
そんなに深い理由がなかったのか、詳しく言いたくなかったのかはわからないけれど、戸川さんはすぐに私に水を向けた。
「今は仕事でいっぱいいっぱいで、写真で我慢してます」
「もうちょっとしたら余裕も出てくるよ。園崎はちゃんと成長してるからさ」
その言葉はジンと深く沁みて、私は鼻の奥がツンとしそうになるのをなんとか笑ってごまかした。