婚活!~絶対幸せになれる婚、探してます~
「私も……話したいことがあったので、来てもらえて助かりました」

彼はどこかホッとしたように「そうか」と頷く。すかさず顔を上げて切り出した。

「……昨日は気に障るような言い方して悪かった」

向こうから謝られるとは思っていなくて、言葉に詰まる。

「……い、いえ。失礼なことを言ったのは私の方なので」

謝罪をしてあらためて、自身の無神経さを痛感する。

でも、彼が対話を望んでくれたってことは許す用意があるわけで。

もっと怒られても仕方がないと腹を括っていたけれど、その優しさに甘えさせてもらいたいと思った。

「ついカッとなってしまって。申し訳ありませんでした。……その、とりあえず中に」

このままマンションの共用部分で話をしていても迷惑になるので、玄関の鍵を開ける。

「いや、家の中まで入るつもりは――」

「ご近所さんの迷惑になりますから。これもどうにかしたいですし」

買い物袋を掲げると、彼は調子がくるったような顔で「ああ」と頷いて、渋々玄関に足を踏み入れた。

「ただいまー」

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