婚活!~絶対幸せになれる婚、探してます~
条件に合う男性を探し続けたところで、満たされないと知った。

私が求めていたのは花丸優良物件ではなく、完璧な経歴書の持ち主でもない。一緒にいて心地いいと感じられる男性――。

……いくら婚活したところで、そんな人が見つかるはずないじゃない。

涙の乾いた頬がひりひりと痛んだ。



***



彼女の涙が頬を伝ってキラキラと流れていくのを見つめながら、泣かせてしまった罪悪感と、濡れた瞳の美しさに心を奪われた。

気がつけば唇を寄せてしまっていたが、すんでのところで踏みとどまる。

……なにしてるんだよ、俺は。

幸せにできる自信も覚悟もないのに、おいそれと距離を詰めるべきではない。それは過去の苦い経験から得た教訓だ。

後先考えずに言えば、彼女のことが好きなのだろう。

危なっかしい女性だから目が離せないだけだ、そんな理由付けをしながら事実から目を逸らし続けてきたが、もうごまかしきれないほど彼女に夢中になっている。

彼女の心が美作さんに向いていると疑ったときは、美作さんの女癖の悪さを理由に引き離そうとしたが。

……単に嫉妬しただけだ。

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