婚活!~絶対幸せになれる婚、探してます~
「私、キャリアプランは具体的に立てるようにしているの。翌年にはマネージャーに昇進して、二年間キャリアを積んだら営業企画部に異動するわ。現場も楽しいけれど、将来は経営がしたいから、経営室に入るために――」

昼食を食べながら揚々と語る彼女。居合わせたほかの新人たちは夢物語でも聞かされているかのように間の抜けた顔で相槌を打っている

「部署異動なんて安芸野さんの一存でどうにかなるものじゃありませんし、実現は難しいんじゃありませんか?」

俺が意地の悪い質問をぶつけてみると、鼻で笑われた。

「まさか夢が叶うのを祈りながら待つと思ってる? バカね、その目標を達成するためにあらゆる手段を尽くすのよ。日頃から上司に根回しをして、異動先の部署に顔を売って、私という人材が喉から手が出るほど欲しいって思わせるの」

俺を含め、話を聞いていた新人たちが沈黙する。野心を持つ人間とはこうなのかと、誰もが思い知らされた。

宣言通り、彼女は翌年マネージャーに昇進。誰もが納得するだけの利益を上げ、有能さを知らしめた。

営業企画部からお声がかかる頃には交際が始まっていた。

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