婚活!~絶対幸せになれる婚、探してます~
彼女こそわかりやすく結婚したがっているのに、その気もないのにどうして深入りしてしまったのか。不覚にも気を許し、心地のいい関係だと感じてしまった。

彼女のバカみたいな素直さとポジティブさに惹かれている自分がいる。

俺が中途半端に距離を縮めてしまったせいで、彼女までこちらを異性として意識せざるを得なくなってしまった。彼女から伝わってくる好意は気のせいではないだろう。

俺なんかに騙されるなよ。結婚には興味がないって、あんたを幸せにはできないって言ってるだろ。

あんたが思っているほど、俺はいい男じゃない。

伸ばしかけている手を慌てて引っ込めて、彼女のことを忘れようとした。



それから数日が経ち、週末の午後。いつも通りに仕事をこなしていると、美作さんが慌てた様子でフロアに駆け込んできた。

「桃代さん、ちょっといい? ……ああ、聖澤くんも一緒に来てくれるかな」

ついでのように呼ばれ、眉をひそめつつも立ち上がる。

また相互評価システムに関連する話だろうか。それにしては表情が心なしか険しいし、いつもの余裕がないように見えるが。

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