婚活!~絶対幸せになれる婚、探してます~
「いや、せっかく泊めてくださるっていうんだから、厚かましく二部屋用意してくださいなんて言えないじゃないですか。この時間から掃除とか始めたら、それこそ周りのお客様の迷惑にもなりますし」

「車で戻るって選択肢もあっただろ」

それは確かに……。だがこの時間から帰ったら東京に着く頃には二十三時だ。そこから会社に車を置いて、自宅に帰るなんて面倒くさい。

そう思案していると、ふとうしろから気配が近づいてきた。振り向いてみると、すぐうしろに聖澤さんが立っていて。

「あんまり隙だらけだと、襲うぞ?」

目を据わらせて覗き込んでくるものだから、ドキリとして体が熱くなった。

せっかく人が意識しないように気をつけているっていうのに、どうしてそういうことを言う!?

「ひ、聖澤さんって私のこと好きなんですか? 嫌いなんですか? どっちなんですか!?」

たまらず問い詰めると、わっと頬を赤く染めて目を逸らす彼。口もとに手の甲を当てながら、気恥ずかしそうに答える。

「そういう格好で……聞くなよ。マジで抑えるの、きついから」

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