婚活!~絶対幸せになれる婚、探してます~
「……聖澤さんって、意外といい人ですね」

恥ずかしくて控えめな言い方にしたものの。

物言いはぶっきらぼうなのに、そのくせ思いやりがあって、じんわりと伝わってくる優しさにやっぱり好きだなあと痛感してしまう。

『意外と』という表現に怒るかなと思いきや。

「あんたにだけ。特別だ」

真偽を問いただしたくなるような台詞をぽつりと漏らす。

「……ありがとうございます」

とはいえ『恋愛しない』なんて言葉を聞いてしまっている以上、深く堀り下げることはできなくて、彼の温もりが伝わってくるマフラーをそっと握って沈黙した。



週明けの月曜日、クレームの状況報告書と対処方法を立案し、聖澤さんに確認してもらった。

クレームに関しては早々に対処しなければならないため、謝罪したいという申し出は当該のお客様に連絡済みだ。

「報告書の書き方、華村寄りになってる。客観性のある書き方をしろ。謝罪方法自体は問題ないから、先に女将さんと共有しておけ」

会議用のミニスペースで印刷した資料にチェックを入れる聖澤さん。

指摘箇所を見たいので、私は斜め横に座って彼の手もとを見つめる。

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