婚活!~絶対幸せになれる婚、探してます~
彼は確認が終わった資料を纏め、私に差し出す。

「無理すんな……っつても、するしかないんだろうが」

席を立ちながら、なにげなくこちらに手を伸ばす。

「踏ん張れ」

そう言って私の頭に手をのせてぽんぽんと弾ませたあと、目を合わせることなく自席へと戻っていった。

ぶっきらぼうなエールがじんと胸に響く。

そもそもやると自分で決めたことだから、なんの後悔もない。

よし、がんばろう!と心の中で自身を鼓舞し、私も自席に戻って作業を再開した。



予想していた通り、残業続きの一週間となった。

夜の二十二時、数多くの部署が入っているオフィスフロアだが、電気が点いているのはこの一角だけ。

窓の外には別のオフィスビルの明かりがぽつぽつと見える。私のように残業している人がまだこんなにいるのだと思うと、どこかホッとする。

私のタイピング音だけが静かに響く中、ピッというセキュリティの解除音が響いた。誰かがフロアのドアを開けて中に入ってきたようだ。

「あ、やっぱりまだいたんだね」

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