婚活!~絶対幸せになれる婚、探してます~
「大皿で牛すじもモツ煮も頼んじゃいましょう」

「大盤振る舞いだな」

「ビール、がぶがぶいけそうです」

「調子に乗って飲むなよ。もう家まで送り届けるのは勘弁だ」

「あの日は……ちょっとペースが早くなっちゃっただけで。普段は歩けなくなったりしないんですよ?」

「どうだかな」

ふたりで緑茶を飲みながら、他愛ない話題で笑い合う。

ああ、そう、この感じ。やっぱり彼とは居心地がいい。ずっとこのままでいたいと思ってしまう。

でも、安芸野さんから焚きつけられたからというわけではないけれど、いつかは彼の気持ちと向き合ってケリをつけなくてはならない。

あともう少しだけこのままでもいいよね……?

彼の穏やかな横顔を覗き見ながら、そう願うのだった。



今日は私たちも宿泊の予約をしていたため、夕飯に懐石料理が振る舞われた。

「めちゃくちゃおいしいと思いません!? 見た目的にも映え映えですし」

彩のいい山海の盛り付けを頬張りながら興奮気味に伝えると、聖澤さんも納得といったように頷いた。

「ああ。ここまで宣材写真通りの食事が出てくるとは思ってなかった」

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