婚活!~絶対幸せになれる婚、探してます~
食後に外を散策し、夜は一階のレストランでコース料理をいただいた。
これまで仕事柄もあってそれなりに旅行はしてきたつもりだったけれど、こんなに素敵な体験は初めてだ。
部屋に戻りテラスに出ると、ライトアップされた桜が暗闇の中で桃色に輝いていた。コントラストが幻想的で美しく、思わず「うわあ!」と声が漏れる。
「聖澤さん、見てください! すごい」
「見てるよ、すごいすごい」
子どもみたいにはしゃぐ私に、彼が苦笑しながら付き合ってくれる。
テラスの手すりに掴まって覗き込むと、彼がすかさず「落ちるなよ」と肩を支えてくれた。
「さすがにそこまでドジじゃありませんよ?」
「あんたってなにかやらかしそうで、放っておけないから」
眉をひそめて神経質そうに言う彼だけど、ふと息をついてぽつりとこぼした。
「……そう。放っておけないんだ」
肩に振れる手にきゅっと力がこもる。
ふと見れば彼が真面目な顔でこちらを見つめていて、私は緊張から浅く息を吐き出した。
「恋愛しないって言ったこと、覚えているか?」
忘れたことはない。ずっとそれが引っかかっていて、好きだと言えずにいたのだ。私は「はい……」と小さく頷く。