婚活!~絶対幸せになれる婚、探してます~
恥ずかしい記憶が蘇ってきて、思わずお腹を押さえる。とにかく、些細な偶然の積み重ねで今があるのは確かだ。

でも世那は「どうだろうな」と考えるように呟いた。

「運だけじゃなくて、努力だったと思うぞ。美作さんが検証に紬希を選んだのは、見どころがあったからだ。紬希がつまらない仕事の仕方をしていたら選ばれてなかった」

ということは、美作さんは私に期待してくれていたのだろうか。

それで世那と関わりを持つきっかけになったとすれば、確かに日頃の行いが未来を作ったと言えそうだ。

世那は風を受けて気持ちよさそうに目を瞑りながら、「それに――」と付け加えた。

「あんたが頑張らないような人間だったら、俺はこの道を歩かなかった」

驚いて二度、三度、瞬きする。

もし同じ偶然が別の女性の身に起こったとしても、世那は恋愛する道を選ばなかっただろうか。

「華村も、紬希が頑張ったからこうして営業を続けていられる。紬希が推した華村がたくさんのユーザーを満足させたから、くつろぎの営業も次のフェーズに行けたんだ。新たな班も発足した」

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