婚活!~絶対幸せになれる婚、探してます~
「聖澤さんはいっぱい魅力を持っているので……その気さえあれば簡単に素敵な女性を見つけられるだろうなあって」

だって彼は出世株で、見た目もよくて、暴漢から助けてくれるような勇気を持った人で、私の浅はかさを叱ってくれる優しさを持っていて――。

そう考えを巡らせたところで、あれ?と首を捻る。

おかしいな、以前はお近づきになりたくないとすら考えていたはずなのに。今はこんなにたくさん彼の魅力を羅列できる。魅力的だと……思ってる?

隣を歩く容姿端麗な無表情男をちらりと見上げる。彼はそっぽを向いたまま、マフラーに口もとを埋めている。そのマフラーが小さく動いた。

「興味ない。恋愛も、結婚も」

奥から聞こえてくるくぐもった声。心からそう思っているのか、あるいはそう思いたいのか。なにかの戒めですらあるかのように、無感情にそう言い放った。



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