婚活!~絶対幸せになれる婚、探してます~
「項目が当初より増えているね。【顧客の笑顔を引き出せているか】、【長期目標として会社の利益に貢献できているか】――これを追加したのは、桃代さんを評価してあげたかったから?」

「……それくらいしか、手放しで褒められるところがなかったので」

「相手にあわせて項目を変えちゃうなんて、意外と甘いよね、君」

ムッとして彼を睨む。いちいち嫌がるリアクションをしてくるこの男に苛立ちが募る。仕事はできるので文句を言えないのがさらに腹立たしい。

「桃代さんの方は、君の営業の仕方を見て順調に学びを得たみたいだよ。ほら、見て。ちゃんと君の結果と自己を顧みて目標が立てられてる」

彼女がつけた評価結果を見ながら、満足そうに唸る彼。

まあ、桃代さんは素直そうだから。

俺が他人の営業ノウハウを見たところで影響される可能性はないが、彼女なら目の前にある技術を純粋に吸収しようとするだろう。

「根が前向きだから、育てがいのある子だと思うんだよね。聖澤くんはどう思う?」

「俺は……」

この数日間、一緒にいて感じたことは〝ポジティブ〟。俺がどんなに棘のある言い方をしても、勝手にプラス変換して自己完結する逞しさを持っていた。
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