婚活!~絶対幸せになれる婚、探してます~
彼にしてみたら酔っ払いを介抱しただけなのに、私ったらなにを浮かれているのか。

だいたい聖澤さんと恋愛関係になるなんてあり得ない。

彼は私のことをそういう対象として見ていない。それだけは断言できる。

私だって、気持ちがなかったから気楽に接することができたわけで。

一度異性として意識してしまったら、好きになってもらいたいとか、いいところを見せたいとか、様々な打算が働いて居心地のいい関係ではなくなってしまう。

だいいち、職場の人をそういう目で見るのはよくないよね。

「具体的な理想は……ないんだけど」

自分に言い聞かせるようにジュリナの質問に答えたとき。

「なに食べてるんだ?」

うしろからひょっこりと覗いてきたのは聖澤さんで、思わず「うわぉぅ!?」と変な声をあげてしまった。

ジュリナが「そんなに驚く?」と苦笑する。いや、驚いたのはちょうど聖澤さんのことを考えた直後だったからで――なんて説明ができるわけもなくごまかし笑いをする。

「あ、このチョコ、食べますか? 義理チョコのあまりなんですけど」

残りを勧めてみると、彼は思案するようにまじまじと見つめた。

「誰にあげるはずだったんだ?」

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