ゆがむ、恋。

【転生編】第6話 「交錯する影」

だが、幸せの中に、微かな影も差し始めていた。

夢の中に、ときおり知らない男の影が現れるようになった。

目が合うと、氷のような眼差しでこちらを見つめてくる。
口元は笑っているのに、冷たく、恐ろしい感情が伝わってくる。

敬太は、その男の顔を……
なぜか知っていた……
『……あいつは、“あの時”俺たちを見ていた……監視してた……』
「なにそれ……“あの時”って……」
『“前世”の、最後の方』
何かが近づいている。

再び、2人を引き離そうとする"因縁"のような何かが。

けれど今回は、違う。
2人には……
もう……
あの時のような絶望も、迷いもない。

何があっても、今度こそ……

"一緒に、生きよう"
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