逢いたい、と願って
また、今日も同じ夢を見た。
ひどい汗と恐怖感は日に日に強くなる。
紗季が消えた、あの日の夢。
紗季が居なくなってから、早くも2週間が経った。
隣に居ることが当たり前だった俺には、
君の居なくなった毎日は辛すぎて。
現実だなんて信じたくないのに、
紗季が、死んだなんて…。
今日は高校の入学式。
紗季と2人で決めた高校の。
2人で同じ高校入るのが夢で、頭の良い紗季に
追いつこうと必死で勉強して、やっとの思いで合格したのに。
なのに、紗季はもう居ない。
紗季の居ない学校なんて行きたくもない。
もういっそのこと、紗季と一緒に逝きたかったよ。
あの日、僕が最後まで一緒に帰ってればこんな事には
ならなかったかもしれない。
2週間前の放課後、僕らは途中まで一緒に帰っていた。
その日はいつもより帰りが遅かったから、紗季は塾に遅刻しそうで、
紗季は先に帰るといって急いで走っていったんだ。
その時、俺が寄り道しないで紗季と一緒に走って帰っていたら、
こんな惨事にはなっていなかったかもしれないのに。
何度悔やんだんだろう。
僕は自分を責め続けていた。
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